料理をしたいさな


 最近さなが調子に乗って料理をしたがる。
 日曜日は、スープ用のカップに、おやつに出たチョコとアーモンドフィッシュを少量の水と共につけ込み、ぐるぐるかき混ぜてた。チョコレートは温かい温度じゃないと溶けないからレンジでチンしてあげようか? と温めてあげたら出来上がったものを飲んでまっず!って言ってた。
 やみくもに食べ物や食材を混ぜてもおいしく食べられる料理やおやつは作れない。おいしいものを作れるようになりたかったらお母さんが料理やお菓子を作っているときに一緒に見て覚えるとか、作り方が書いてある本を見ながら作ったりしないといけない。さなが作ったのはちゃんとした料理じゃないし、食べられないものをつくるのは食べ物で遊んでいるだけだし、食べ物で遊ぶのはいけないことって説教しといた。
 そして今日は、また何か作るって言ってスライスチーズを冷蔵庫から出してフィルムからはがしだした。何を作りたいのか知らないけど「これはちゃんとした料理?」って聞きながら進めていくので、一応昨日言ったことは覚えてるんだ……としばらく放置してみたら、しばらくして私の前に料理が運ばれてきた。それはおそらく「小さくちぎったスライスチーズを一度水につけてかき混ぜてから水だけを捨てたもの」だった。これとお茶碗に盛ったご飯が運ばれてきたのだ。
 これは少し料理っぽい……と怒らずに食べることにした。さなと半分づつごはんにのせて食べた。めっちゃおいしいー!だって。
 それを食べ終えて片付けたらまた静かに台所で何かしている。何だろう……とうっすら思いながらもTVでおせちの作り方を観ていたら、また食事を作って持ってきた!!
 2回目の食事は、「ごはんを盛り付けてひじきふりかけをかけたもの」と「サンドイッチ用のハムにあら塩をふり、少しひじきふりかけをかけたもの、たっぷりの和がらしを添えて」だった。
 台所に行ってみたけど、使ったものをこぼしたりしてないし、ご飯の保存容器なんかにもよそった後ちゃんと蓋をしてある。ハムなんて冷蔵庫に入っていたのを出して、ハムを出して、蓋を閉めてまた冷蔵庫の元あった場所ににもどしてあった。
 食べられるものを作ってたし何も散らかされていなかったので寛容な気持ちになった。写真を撮ってから食べた。