絵本「やなぎむらのおはなし」シリーズ

ほたるホテル―やなぎむらのおはなし (こどものとも傑作集) ふわふわふとん―やなぎむらのおはなし (こどものとも傑作集) しげみむら おいしいむら―やなぎむらのおはなし (こどものとも傑作集)
 今図書館で見つけるたびに借りているシリーズ「やなぎむらのおはなし」。今調べてみたら9冊もあるんだ! 次借りるのも楽しみ。
 いろんな虫の住んでいるやなぎむらとか、またその近隣の虫のむらとかが舞台になっている絵本のシリーズ。虫たちがそれぞれの特技を生かしてお店をしたり、力を合わせて冬支度をしたり、すごい事件があるってわけじゃない日常系でめちゃほのぼのする。スケッチに近いような写実的な感じを残した絵や、むらの生活に使われているアイテムもみんな自然の中にある素材を使っていたりするからかどこか現実味を感じさせ、本当に虫がこういう生活をしているような気がしてくる。子供のとき、シロツメクサとオオバコの芝生を這い原野みたいな草叢をかき分けて遊んでいた頃のような目線で、虫のむらや生活をのぞきこんでいる気持ちになる。自分が本当にそうしていた頃を思い出して胸が温かくなり、横長のページいっぱいに描かれている虫の世界から目が離せなくなる。
 さなも、お話の内容も登場する虫たちも気に入ったみたいで、先週初めて借りた「ほたるホテル」を返した後に同じシリーズの本を見つけて、またやなぎむらのおはなしだよ! って見せたときすごく喜んでた。
 一人で読むのは文字が多すぎてだめみたいだけど、読んであげるなら充分意味のわかるお話ばかりで、今のさなにちょうどいいみたい。佐夏の好きな、食べ物のお店屋さん系の話もいくつかあるし。