この本いい!「新幹線のたび」


 誕生日パーティの買い出しにダイエーに行ったら、本屋にこんな絵本がありました。
 「新幹線のたび」。はるかちゃんとお父さんの、青森から鹿児島までのたびを描いています。
 新幹線が鹿児島まで開通したことで満を持して登場、という本です。日本を縦断する新幹線、はやぶさ・のぞみ・さくらの路線沿いに、どんな地形や景色になっているかを絵で表した地図帳のような本です。
 表紙に描かれている通り、新幹線の路線が見開きの端から端まで続き、飛行機が飛ぶくらいの上空から眺めたような斜め上から見渡している絵が、毎ページ毎ページ、日本の北から南まで見られます。おぉーと心を奪われるようないい眺め(イラスト)です。新幹線の路線沿いっていう、身近なものに絡めてこられたことで、急に日本の地形と親しくなれるような気がしました。日本って地図的にどんな国なのかというのが心に焼きつくような本です。
 日本の美しい風景を描いたこの本ですが、出版されたのが大震災の直後だったそうで、出版社から以下のようなコメントが出されています。

【読者のみなさまへ】
東日本大地震で被災されたみなさま、たいせつな方を亡くされた方々に、心からのお見舞いとお悔やみを申し上げます。
この本にも描かれた美しく、喜びにあふれていた多くの街が、3月11日に起こった大地震と大津波によって、筆舌に尽くせない壊滅的な打撃を受けました。
圧倒的な自然の猛威、二次的な災厄の巨大さ。無力感すら覚えます。しかしそれでも何かわたしたちにできることはないか? と考え、ささやかではありますが、作者の コマヤスカンさんの著者印税および小社の収益の一部(売り上げの5%)を、日本赤十字社を通じて東日本大震災義捐金に寄付することにしました。
言うまでもなく日本はこれまでも、大きな自然災害、危機に直面し、そのたびに立ち上がってきました。そしていま、多くの国々から助けの手もさしのべられています。 わたしたちは、けっしてひとりではありません。心をひとつにして、わたしたちが力を合わせれば、いつか、この本で描かれたはるかちゃんとお父さんのように、美しい日本の国土を旅できる日は、また来ます。
それを信じて、本書を刊行いたします。

平成23年3月16日 講談社幼児図書出版部

 ちょうど地図帳的なものを探している折のことで、まさに読みたかった日本地図って感じで気に入ったし、この本欲しいなぁと思ってます。
追記
 買ってみてますます気に入りました。描かれるのが新幹線の線路沿いなので、あまり詳しく描かれないエリアもありますが、描かれた地域はその土地の代表的なものが細かく書き込まれていて、子供に人気のある絵探しゲームの本みたいです。(実際、裏表紙の開いたところに、このキャラクターは本の中のどこにでてきたかな?という問題がついています)
 しばらくは日本地図絵本はこの本でいいかなと思ってます。