マジカルスパイラルなエコたわしの作り方


アトリエにも作り方を載せました。)

 模様が斜めになっている縞模様のたわしです。
 
 元々、図書館で借りた本で「エストニアスパイラル」っていう編み方のリストウォーマーに一目ぼれしたのがきっかけです。「エストニアスパイラル」とは、決まった間隔をおいて増やし目と減らし目を繰り返してぐるぐる編んでいくと、最後には斜めの螺旋模様ができるっていう棒針編みの編み方です。(サンプル写真は、google検索で見られます

 私は棒針が苦手なので、本を借りて棒針や輪針を買ってきて挑戦したけど結局作れず、でも、かぎ針でこういうスパイラル模様を作りたいなぁと検索していたら、ヒントになりそうなかぎ針編みでの「フレンチクルーラー」の編み方とか、「渦模様の丸いエコたわし」とかの作り方が、縞模様のひし形をした平面を作っておいて、さいごに綴じ合わせると上辺と下辺がねじれて螺旋模様になるのだということを知りました。

 上記のように、作り方の手順としては従来から知られているものだと思うのですが、ひし形を最後にはぎ合わせたときに、手品のようにできあがるときの、できた!ってテンションのあがってしまう楽しさが気に入ってしまい、こうやって作るかぎ針での螺旋を「エストニアスパイラル」みたいに語呂の良い愛称で呼びたくて、私の中で勝手に「マジカルスパイラル」と命名しておきました。この編み方があれば、エストニアスパイラルみたいな帽子やリストウォーマーがかぎ針でも作れちゃいます!

 編み地はエストニアスパイラルを真似ているので、立体的にしましまを強調するように「うね編み」にしました。


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 今回はエコたわしを作ろうと試作していきました。
 たわしとして作る上で調節した点は、編み地を軽くすること。元々「こま編みのうね編みの編み地」って、一枚ぺらのままでもたわしとして十分ボリュームがある編み方なのです。ですが、このマジカルスパイラルだと、構造上必ず筒型の二枚合わせにしないといけない。通常の2倍の厚みが出てしまい、半分に折ってコップの縁を洗う、とかがしにくくなります。

 なので、編み地を軽くするため、一目一目は細編みではなく中長編みに、さらに一目飛ばしのネット編みにしてみました。これでも、使い心地はもうちょっと薄くても良いくらいなのですが、これ以上の軽さを求めて長編みとか2目飛ばしのネット編みにしちゃうと、長く使っているうちに、まだたわしとしては使えるけど、ネット編みした部分から編み目が伸びてべろーんってかっこ悪くなってしまうという状況が発生しそうなので、そこまではせずにこの「うね編みの中長編みの1目飛ばしのネット編み」で今回は作ってみました。

 たわしの形は、筒型の片側はあきを閉じました。両開きのままの筒型とどちらにするか迷ったのですが、ミトンのように手を入れて洗う時は先が閉じてるほうが使いやすくて、あと、手を入れずに握って使っている時も、先が閉じている方が先端が尖るので、細かいミゾなどを洗いやすいです。なので、今回はこの形です。

 あと、今回は丈夫で長持ちするものを作ろうと、エコたわしの素材としては鉄板とされているアクリル毛糸「ハマナカボニー」を使いました。繊維が強く糸としても密で弾力があり、やや太いので、ガチモワ長持ちのエコたわしができます。ボニーって、見た目とか発色とかが、肌触りが良いとか柔らかいふんわりさではなく、見るからにアクリル〜っていう、ふかふかだけど固いもんわりさなので、可愛さに欠けるというか……。
 ノーブランドの毛糸でも、アクリルでありながら色が可愛いものや手触りや風合いが良いものも最近多いのですが、でもやっぱり、ごりごり使いまくっても毛玉もできにくくへたれにくく長持ちするのは、ハマナカボニーなんですよね。今年は手作りしたものを売ってみたくて、エコたわしもいい感じなのが作れるようになったらネット販売したいと思っているので、まずはヘビーユースでも長く使ってもらえるようなものをと、ボニーで作ってます。

 試作品で、100均毛糸で編んだ、もっと大きくてふわふわでただの筒状にしただけのものもあるのですが、そっちはお風呂の浴槽洗い用にしました。お風呂洗いはそんなにごりごり使わないので可愛さ重視で大丈夫です。