卒園式

 パパも一緒に3人で、卒園式へ行った。そろそろ少しは暖かくなってきていたし、晴れていたので、さなには防寒着を着せたけど、私は首にスカーフを巻いて、スーツでぎりぎり外を歩ける寒さだった。
 卒園式は、今年は人数が少ないので余裕があって、一人づつ全員が、ステージに上り順番を待ち、園長先生の前に進み、証書授与をしてもらっていた。返事もはきはきしていて、さなも皆も立派だった。
 子供たちが何度も歌を歌う場面があった。園児と先生たちでの呼びかけ合いもあった。長い言葉や何番もあるような歌を何も見ないで大きな声で歌っていて、3番くらいになると、もう少しと元気を奮い立たせたのか声がますます元気になったりしていた。クラスに戻ってから「パパママへ向けて歌う歌のとき、保護者席から遠く離れてしまう、立つのが後ろの方だった子たちが、どうにかして親に歌声を届けたいと、伸びあがるようにしながら大きな声を出して歌っていた」と先生から聞いた。子供可愛い。

 クラスに戻ってからは先生からの挨拶と、輪になって座った子供たちに、一人だけ3年間持ちあがりで担任をしてくれた、経歴は10年とまだ若いんだけど事情があり今年で先生をやめてしまうという、優しくて元気で可愛いけどしっかりしてて皆大好きだった先生が一人ひとりに3年間の思い出や子供のよいところなど沢山の言葉をかけてくれながら、卒業証書を改めて手渡して握手してくれた。男の子で、感極まったのかお別れがさみしいのか泣いてしまう子もいて、この歳でこういう場面で泣けるなんて感受性が豊かだなぁと思った。さなは、製作が大好きで沢山沢山作ったね、いつもアイデアがいっぱいで驚かされた、おばけやしきを作ったときも楽しかったね、など言ってくれていた。
 教室を出てからは担任以外の先生たちが園庭で待っていてくれて、そこを通りぬけてから帰ることになっていたんだけど、皆が先生に立ち止まって挨拶をするから流れが滞っちゃって、途中から全く進まなくなった。なのでとりあえず、今年は担任ではなかったけど年少と年中のとき担任をしてくれていてさなが大好きだった先生の所へ挨拶をして、帰ってきた。
 私達よりも年上のベテランの頼れる先生で、にっこり笑顔が完全に堂に入っているところもとても素敵で、安定の綺麗なお母さんって感じのその先生のこと、さな、めっちゃ大好きなんだけど、たぶん、大好きすぎるから何かあらためてお別れや挨拶をしたりするということができないでいたみたいで、先週くらいから、大好きだったんだから、折り紙作ってメッセージを書いて先生に渡しておいでって言っていたのに、全然作らなくて、とうとう昨日私の監修のもとに作らせて渡させたのだった。今日挨拶したら、さなが自然を愛するしぜ子であることを先生にだけ内緒で教えてくれたりして嬉しかった、工作ではいつも先生がアイデアをもらうようなものを作ってくれた、年少さんのクラスによく来て年少さんに教えながら一緒に作ってくれたりもしてくれたなど、話してくれた。
 いつも帰りに玄関でハイタッチをしてくれた守衛さんにも挨拶して、やっと幼稚園を出てきた。パパは先に家に帰り、私とさなはダイエーへ行き、パン屋でパンを買ったり夕食用の食材を買ったりしてから帰ってきた。
 おいしすぎるから限定期間中は毎日飲みたいけれど、アルコールが4%あって結構酔うから飲むと気持ち良くなって家の事をあまりしないで寝てしまうから毎日飲むことは控えていた桜さくらんぼチューハイを、今日は飲もうと思っていたんだけど、買うのを忘れて帰ってきてしまったので、やかんに作り置きしていた番茶withタンポポ茶で乾杯した。タンポポうまい。