まだはやいから!

 幼稚園から定期的に配布される、ママ向けの情報誌みたいなやつについてきたこどもチャレンジのDVDを見終えたさなが号泣して私のところに来て「さなはもうこどもいらない! ううあー」って大泣きしている。
 かかは子供生まれた時どうだった? って聞いてくるので、DVDで、お母さんが子供を産む話でも見たんだろうと思い、聞き違えた風に軽くごまかしてみたら、かかのじっさいのけいけんを話して! と追及されたので、正直に、昼から夜まで絶叫してたよ☆ほぼ錯乱☆ ツンツンキャラの実母にも哀れまれた。まさに、SAN値☆ピンチ☆レベルの苦しみ☆ とは言えずに、人によるしべつにたぶん大丈夫だよ〜?とか、またごまかしといた。
 最近ぬいぐるみや人形のお世話とかも好きだし、使わなくなったおもちゃを、さなの子供が生まれたらまた使うから誰にもあげないでとっといて! とか言ったりして子供やお世話に関心があったせいか、産む時お母さんが苦しむっていうのを知ってショックだったみたい。
 さなは、ほかにも、大人になったら一人暮らしをする、とか、結婚したら実家を出て旦那さんと暮らす、みたいなことがあると知ったりとか、人はいつか年寄りになったり死んだりすることなどをときどき思い出して、さなもそうなるの? そんなのいやだ〜って泣くんだけど、そういうことは大人になってから考えればいいから、いまはなにも考えなくていいの! って言ってうやむやにしとくんだけど、それにまたワンパターン加わった感じ。
今はわからなくても大人になれば大丈夫になるようなことの気が早すぎるバージョンというか。事実や実例や合理的な理由を話して、子供なりに考えをまとめさせるにしたってまだ少し年が早くて無理があるだろうという。