幼稚園の大掃除

 今週で今年度が終わるので大掃除があって、都合のつく親子が午後から幼稚園に集まった。先生の指示のもと、私は教室入口や窓のさんを掃いたり拭いたりしたんだけど、小山ができるようなすごい砂と砂ぼこりとほこりとごみ。幼稚園の教室って園庭に面しているから、もう半分屋外みたいなものだから、余計砂がひどいんだろうな。部屋の入口の引き戸のさんの砂が端に詰まっていて、掃除機が欲しいよ〜って思いながらありあわせの箒でしつこく掃いていたら、教室と廊下との境目に床材を重ねた側面みたいなのが見えた。昔は、キッチンによく貼られているビニールマットみたいな床材だったみたいで、その上からいつか木の床を敷いたんだなって。その木の床ももうかなり年季がはいっているから、幼稚園の歴史がしのばれた。ピアノも、わぁ、ピアノってこんな風になるんだぁってしみじみするほど光沢がはげていたり傷ついてたり、床に近い部分は砂ぼこりが薄くかかっていたりするのを見て、幼稚園は学校ともまた違う、すごいなぁとなんか発見した気持ちになった。入口だけではなくベランダへの戸やベランダは手つかずで枯れ木や砂が積もっていて、部屋の中も色々ともっと徹底的に綺麗にしたい気持ちになったけど、こんなに教室と外とが直結しているし、特にうちの幼稚園は自由保育で一日中が自由遊びの時間で、外の時間、室内の時間と時間割が決まっているわけではなく、沢山の小さい子供が中へ外へと遊びまくっているから、自分の家を掃除する時みたいに砂ひとつ落ちてないようなピカピカにはできないのかもな、って、頭の中のお掃除完了っていうのには気分的にはまだ半分も及んでないように感じられたけど、先生がそろそろ終わりですってかんじになっていったので、そっかこれでいいのかってそれ以上のことは諦めた。
 さなも先生にやることを聞きながらお友達と一緒に楽しそうに掃除を手伝い、最後に先生の呼び声でクラスの子どもたちが集められ一斉に雑巾がけレースを始めた。よーいスタート〜!! って元気な先生の声で始まったからびゅーんっと子どもたちが雑巾をかけて走っていくのを想像していたのにこの瞬間、初めての雑巾がけだからか、コツをつかんでいた一人の子以外は、よろっひょろひょろっていう速さ。あら?と思って良く見るとほとんどの子が両手で雑巾を前方に押して中腰で走るっていうのがわかっていなくて、しゃがみこんだ姿勢で片手で拭きながらなんとか前方に進むって感じで進んでいたみたいだった。その、よーいドン直後の、一斉にひょろひょろしはじめた一瞬の光景がかわいかった。