山のばあちゃんち

 
 
 岩泉町の大川というものすごい山の田舎へ。ここは母の実家。ばあちゃんとじいちゃん、おじさんおばさん、私たちと同じく盛岡方面から遊びに来た親戚の家族、みんなに会った。
 玄関の前に屋根とござ、座卓が出してあって、そこでみんなでお昼の手打ちうどん。普通の白い麺と、蕎麦ぐらい黒いどんぐりうどんと、二種類あった。庭のねぎと紫蘇を入れて食べる。おばあちゃんちの手打ちうどんはものすごいおいしくて大好き。どんぐりうどんはつるつるしていて弾力もあって、少し普通のうどんと違っていた。味はあまり感じないんだけど、とてもおいしい。
 お兄ちゃんとさなはうどんもそこそこに、ござエリアの前に出してもらったプールで水遊び。プールが終わった後は虫とり。夜は外で焼き肉と花火。今年はさなもたくさん遊べる年齢になっているから、ぼくの夏休み全開なんだけど、家が山だからどこも傾斜しているし、影牢のトラップのように設置されている農器具類やくみ取り便所などあってひとりでは歩かせられないので、虫とりも花火も付き合って面倒だったけど楽しそうだったので良かった。打ち上げ花火も爆竹も、この山ではやりたい放題。
 ばあちゃんちには、もともとあったカラオケルームの他にコンテナハウスがまた一つ増えていて、それはばあちゃんの部屋だという。しかも少し崖になっている端っこに置いてるから、あんまり端まで行かないほうがいいと妹に言われた……。コンテナは、車の仕事をしているうちの父が入手して山奥まで運んできたもの。もう何個も置いてある。密封できるから、そのままでも倉庫に良いし、エアコンと玄関をつければ部屋になるしと、再利用によいアイテムなのです。
 山の食べ物は野菜がおいしくて、広くて自然そのもので、田舎はいいな、世界が違うと独立してからはなおさら、来るたびにますますかけがえなく思う。特にバーベキューのネギ焼きがおいしかった。甘くて。
 あとじいちゃんの作ったプリンスメロンとスイカプリンスメロンってこんなにうまかったっけというくらいとにかくおいしくて、翌日から一日一個をノルマとして毎日食べた。
 三重で見つけたおいしい豆をネットで入手したので、食べてみてもらおうと200gほどばあちゃんに持ってったら「んだにうめえんなら植えてみっぺ」って言った! まず食べてみてほしい。おいしかったらまた送るから。