空と雲

 死んだ人はもちろん天国に属しているし、誕生前の赤ちゃんも、お母さんのお腹の中に身体はあるけど多分天国と地上を行き来できるような存在で、まだやっぱり天国に属していると思う。生まれたての赤ちゃんを見たとき、天国から来たって感じがしたし。
 そんな天国に属しているもののことを考えるときには、空を見ようと思った。今朝、青空にモコモコの雲がいっぱいに浮かんでいて、太陽のまぶしい光がその雲海の上面だけを照らしていて、雲と雲とのの隙間から漏れた光が地上に差してきていて、地上の私からは、沢山の雲の上半分が金色の陽を浴びて金色に光っているのを垣間みることができた。凄く綺麗で、金色に光を浴びてる雲の上が天国なんだって思った。
 だから私は、これからはおなかの中のことについて考えずにいられない時には空を見ようって思った。空が見えない夜にはあまり考えないようにしよう。でも昼間は、考えたくなったときにはいつでも空を見ようって。赤ちゃんとか子供って別に自分のものではなくて、あそこから預けられているもので、その子供が自分のどうしようもないところでこの先どうなるかは本当に、言葉どおりの意味で私の与り知るところではなく、私にできることは毎瞬、今、自分の子供としてその子供を預かっていられてることを喜ぶことだけなんだということ。こう今日思うことができて、今までよりちょっと、心配性じゃなくなることができた。