十年ぶりのシフォンケーキ

 切符の払戻の為に中野へ。妹と甥っ子三歳のアキちゃんと落ち合って「はなまるうどん」(麺は小玉の冷やしで、天麩羅はナス・桜えびのかき揚・かぼちゃ)を食べてから閉店セールの丸井を見る。お洒落な帽子を安く買えた。その上の喫茶で休憩。ここのところ「甘いものが食べたくないブーム」の私には食べたいものが特に無かったのだけど、シフォンケーキとアイスティーを頼む。シフォンは多分紅茶味でふんわりしっとりしていてとても美味しかった。でも全部食べきれないうちに気持ちが悪くなって三分の一程妹に食べてもらう。食べながら「今週のはじめにスーパーで『ふり塩鮭』の特売をしていて凄く美味しそうに見えたから張り切って大きいのを選んで四枚買ったらそのうちの一枚は、二枚ぴったりくっついて一枚に見えてたのに気づかず、レジの人にあっさり看過された。それはそうと、昨夜満を持してこんがり焼いて夕食に食べたそれはほとんど塩の利いていないしゃけで、がっくりしながら醤油をかけて食べた」という話を一生懸命語った。
 今日も帰りにスーパーを覗いてみたがしょっぱそうな鮭なんてどこにも売っていない。妹によると、こっちじゃ辛口って書いてあったって私たちのイメージする甘塩だって。私なんて昨夜あの全然しょっぱくない鮭を食卓に出しながら、しょっぱかったら全部食べなくていいんだからね!体に悪いから(次の日私が食べるから)ってせりふまで用意していたのに食べてみたら……もう絶望的だ。東北ではありがちな「本当にお茶漬けにするしかない程、超塩辛い。つーか塩」という鮭は首都圏には無いんだ。そこまでしょっぱくなくていいからその半分くらいのが食べたい。毎日食べたい。帰り道で実家の母にメールした「超しょっぱい塩じゃけをたくさんおくってほしい」。