5の4倍のさな


 お盆休みに一週間私の実家の岩手に行ってきた。一緒に帰省していた妹の子のお兄ちゃんと四六時中一緒だったせいで頭に刺激を受けたのか、帰ってきてなんか成長が見られた。
 最近気に入っている、ゲゲゲの鬼太郎に出てくる妖怪の絵を描いてもらっていたら、わざと妖怪の足を、右と左の細さと長さを変えて、歩いているみたいに見える絵を書いてきた。歩いてるみたいだね!って言ったらわざとそう描いているんだって。お兄ちゃんから教わったのかな。
 あと、「さなは5歳、あと5歳すれば10歳だね。あとさんかい5歳すれば20歳!」とか、妖怪の絵が5枚できたのを見て、「5枚描けたから、あと5が3回と1枚で21枚」と、なぜか5が何倍という話をしてくる。いきなりどうしてそんな話を?え?そ、そうかな…?だよね、そうだよね!合ってる!うん合ってる! って暗算して追いつくのが大変だった。さなの頭に何が起きてしまったんだろう。
 おそらく、5が4つで20、というのをどこかで何かの拍子に覚えてしまって、そこから類推しての簡単な算数みたいなのを駆使していろいろ言ってきているんだろうと思うんだけど、子供が自分の頭で考えて言ってくることってどっきりするしかわいい。