100玉そろばんが活躍し始めた

 昔買ってあげてからこのかた、見向きもされなかったり、私の編み物のカウンターとして重宝したりと、はじめに意図した目的と違う感じに存在してきたイケアの100玉そろばんが、最近、なにかの役にたってきた!
 まず、さなが数字の表を見ながら100まで読んだり、100玉そろばんの玉をひとつづつはじきながら数をカウントするようになった事自体は結構前なんだけど、最近その数え方がうまくなって、ちょっとさみしいほどに時そばらないようになってしまったのがひとつ。そして、ときどき様子を見ながらやって見せていた「一粒一粒ではなく、一段まるごと10づつ弾いて、10、20、30とカウント」できるようになったというのがもうひとつの進化。足し算の意味も教えたらわかって、最近は手で数えられるくらいの数や、ちょっと意地悪な、9+2とか、12-3とかも聞いてみると答えてくる。
 なので、さんすうってもう教えればできるもんなのかと興味がわいて、100玉そろばんをつかっての掛け算、2×3なら、「2がみっつ、いち・に・さん」と1段に2づつ3段分置いて、最後に全部で何粒になったかは一粒づつ数えるというやり方で答えることに成功。(このあたり、時そばらずに数えられるようになったスキルが発揮されてる)
 そして今朝「ほかのさんすうもおしえて!」っていうので、教え方もわからないしまだ早いよな、と教えてなかった割り算を、なんとか考えて100玉そろばんで計算できるようなやり方を教えてみたら、計算できるようになった。
 100玉そろばんでの割り算の仕方はこうしました。10÷5だったら、5段使って、一段に一粒づつ、順番に繰り返し10粒になるまで数を置いていき、10粒ぶんおき終えたら、一段にいくつづつ置かれているかを数える(この数が答え)というやりかた。数が余ったらいくつ余ったかも答えるという感じ。
 100玉そろばん道?に詳しくないんだけど割り算の方法はこれでいいんだろうか。割り算は九九を覚えちゃえば計算が早いんだろうけど、大きな数を一粒一粒、時そばらないように数えさせる集中力の練習も兼ねられるからまあいいかと思ったり。でも今度百均で九九の下敷き買ってお風呂に貼ってあげよう。
 そして、そんなこんなをさせているうちに、一列全部弾かれていれば10、10段全てが弾かれていれば100、10たす10ならひと粒ずつ数えなくても20、というのに気づいたみたいだったり、カリキュラムに追われないうちに、何かをいちから教えてみて、子供が頭のなかで気づいたことを使うようになる瞬間というか、変わっていく瞬間を見るのって本当に面白いな、親の自由というか道楽というか役得というか、興味深いなって感じます。そんな私は幼稚園の年中のとき「2、3個ってなんだろう」とよく考えていました。ある日「2個なのか、3個なのか、2たす3で5個のことなのか、2個もしくは3個という意味なのか、可能性としてはそのどれかということになるわけだが、どれだろう、たぶん最後のだとは思うんだけど……あ、あのせんせいが持っている大きい本が噂のはらぺこあおむしってやつか、ちょっと読みにでも行ってみるか」と教室の隅っこで座って考えてた記憶がすごい鮮明。