これからも


 最近さなのシングルのほうのベッドに一緒に寝て、夜に目覚めたとき気が向いたら寝ているさなをぎゅーっとしてゲッヘッヘーってするのが流行っているんだけど、そんなときに、このくらいの子供を持つ親がみんな思うことがあるだろう事「この子が大きくなって親離れをしていって将来どんなに可愛げが無くなろうとも、生まれてから小さかった頃の可愛い時を全部覚えているから私はきっと平気」っていうのを思い出してかなしくなって泣いた。
 子供が独立したり結婚したりしてずっと永久に今のように一緒には暮らせないはずだけど、今と違ってそうじゃなくなることがすごく悲しく思えるけど、でも、今の毎日の暮らしを、偶に強くこんな風に思ったこと、そのときさなをぎゅっとした感触とかベッドを抜け出して鼻水を拭きながらキッチンの踏み台に腰掛けていたとき見た風景も絶対に忘れないでいれば私はきっと大丈夫だし、なにより、これからも子供を一生懸命育てて、できればいつか、新しく家族を持ったさながある深夜今の私と同じような気持ちで子供を抱き締めて泣いちゃうような幸せな日々を送るならば、私は本当に、真剣に願って忘れないようにした今の日々の断片を時々思い出し笑うだけで満足に思うだろう。