子供にしたいと思うこと

 別に子供の教育に関することなんて、幼稚園や保育園に入れれば身の回りの始末や基礎的な社会性、義務教育させたら必要最低限の知識が自然と身についていくもので、だから私が佐夏のために、つぎは何を用意してあげようって毎日ちょくちょく考えたりたくさん悩んだり行動したりすることなんて、ただ子供に段階的に教育を施すってことでいえばあまり意味のないことかもしれない。
 だけど、私が子供だったときを思い起こすに、親が「これをさせてあげよう」「これを買ってあげよう」など思い入れて、限りある資金や時間の中からこつこつと、通わせてくれたり、家や子供部屋の中に用意してくれたものって、毎回わざわざ連れて行ってくれたこととか、繰返し繰返し読んだり遊んだことが、ただ記憶だけではなく気持ちみたいなものになって強く心に残っている。その記憶が私を支えるものの一つになっているし、私は子供に何をしてあげたいかと考えるときの指針にもなっている。
 だから、一般論ではなく私が私なりに、子供に何を与えていこうって考えることって、無駄じゃないんだって信じようと思う。