泳げるってどういうこと? スイミングのやめ時っていつ? 調べてみました




 うちの子がスイミングを始めて、1年半くらい過ぎた。
 夏休み前にクロール25mを合格して、今は平泳ぎのキックのコースを頑張っている。

 スイミングって、小学生が始めたら、大体2~3年あれば4泳法をマスターしてしまうんだけど、そこでやめるのか、選手コースまで続けるのか、いやいやもっと前の3泳法、背泳ぎクロール平泳ぎまでで終わらせて、バタフライは別にマスターしないまま止めてもいいんじゃない?
 などと、例えば低学年のうちに3〜4泳法覚えて、やめて、高学年からは塾と部活動をがんばるみたいなのが習い事通いのひとつの王道で、スイミングをいつまで続けさせるのかっていうのが親の悩みの種となります。
 

 私自身はどうだったかなと昔を振り返ると、バタフライ練習に入ったけど、合格しないままやめたという終わり方で、3泳法は泳げたし、バタフライも型はできたけど、3泳法はバテバテで100m泳ぐくらいのスタミナしか持ちえなかったし、バタフライは型だけはできてもやっぱり疲れてしまい25mがせいぜいだった。

 だけど、中学になっても選手コースにまで通ってた妹は、個人メドレーとか200mとか普通に泳げてた。その妹によると、大体の子がやめてしまう「3〜4泳法が合格した」だけでは、型を覚えだけの状態で、本当に泳げるようになったとはいえないっていうの。

 どういうことなの? 気になりますよね。
 4泳法を覚えたあとは、スクールにより名称は違うけど、4泳法をそれぞれ50m泳ぐ、また4泳法を50mづつ連続して泳ぎ切る「個人メドレー」を泳げるようになる、そのタイムをアップする……など、距離をおよぐ・もっと速く泳ぐっていう練習をするコースになります。
 実は、そこではじめて、長く楽に泳ぐための効率的なフォームは、とか、息継ぎはどんなタイミングでしていけばいいか、とかの、泳ぎ方をブラッシュアップしていく練習が始まるらしいのです。その中で、長い距離を泳ぎ切る体力や持久力も一層つくでしょう。



 スイミングに子供を通わせる目的のひとつに、子供が水の中で何かあったときに、泳げる方が身を守るのに役立つだろう、っていうのがありますよね。基礎体力や体幹バランスを鍛えるというのもありますが、親が持たせてあげられるお守りのようなものの1つになるはずだとも思い、泳ぎを習わせます。
 だから、どこまでできれば「泳げるっていえるのか」っていうのが知りたいんですよね。


 そもそも、泳げるの定義って、何だと思いますか?
 実は、明確な答えが、赤十字から示されているのです。

 それは。
 日本赤十字社による「水上安全法」の内容や、日本赤十字のウェブサイトから泳げるという基準に言及した部分、などを照らし合わせてまとめてみるとこんな感じになります。
 (また、アメリカの赤十字にも「スイミングレベル」という、泳ぐということの似たような基準があり、それに沿った水泳教育が行われているそうです。)

一定の泳力を有する(泳げる)とは
連続動作で、大人(中学生以上)100m以上、子供25m以上の距離を泳げること
補足条件として、一定の距離を泳ぐ間、呼吸を途切れなく続けること
一定の距離を泳ぐ間、泳ぎの型を変えないこと
泳いでいるときに、突然けいれんなどの事故にあうかも知れない。安全のために動作の異なる泳ぎ方ができること
(たとえば、クロールと平泳ぎがそれぞれ100m以上泳げるということ)

具体的には
クロールおよび平泳ぎで各100メートル以上
クロールまたは平泳ぎで500メートル以上
横泳ぎで25メートル以上

立泳ぎで3分以上
潜行で15メートル以上
飛び込み1メートル以上の高さ


 どうでしょう?
 これが、「安全に「泳げる」」っていうことなのだとしたら、
 ほとんどの子がやめてしまう「4泳法の型を合格して、それぞれ25m程度なら泳げる」の時点では「安全に泳げる」ようになっているというには不十分だといえますね。

 子供が4泳法を合格した時点でやめちゃって、以降泳ぎを伸ばす機会も無いとしたら「安全のために」習わせた意味が中途半端になってしまっているということになるのではないでしょうか? それ以降も多少……続けさせたほうがいいのかも。

 時間や費用など色々な兼合いがありますが、目的の中のひとつに「子供の安全のために」っていう思いがあって習わせ始めたんだから、できるだけ上の基準の「泳げる」に近づいてからやめたいものだと、今は思っています。